目次
nohacoのおつまみを監修している「おつまみ専門店 平光商店」。
5代目店主 大野さんは「おつまみバイヤー」として全国各地の上質でおいしいおつまみを日々開拓しています。
この【バイヤー日記】は、大野さんにおつまみとの出会いやこぼれ話を語ってもらうシリーズです。おつまみ開発の舞台裏や、生産者さんのお話など、ここでしか聞けない興味深いお話をたくさん教えていただきます。
▼おつまみ専門店 平光商店とは?
「ご褒美おつまみサブスクnohaco」の監修店。1918年に手焼き煎餅の店として創業。戦後、岐阜市柳ヶ瀬商店街を中心とした花柳界に高級米菓を卸し始めた事をきっかけに、現在のおつまみ専門店へと繋がりました。その名残からあられや海苔巻き、おせんべいといった伝統的な米菓から進化系おつまみまで数多く扱っています。
▶ 平光商店の目利きについて詳しく知る
まさに「珍味」!nohaco流のマイナーなペアリング
私たちが分かりやすく「おつまみ」と呼んでいるものは、業界的には「珍味」が正しい表現です。
珍味とは「めったには味わえない食物」「酒の肴にするような食物」という意味もあれば、そのまま「珍しい味」という意味もあります。
この「珍しい味」という感覚が、実に曲者。
人の味覚は十人十色のため、「珍しい味」の基準も人それぞれ。
さらにお酒とのペアリングが加わると、おすすめの難しさは跳ね上がります。
マイナーなペアリングは「通好み」と言われるかもしれませんが、その方の好みにぴたりとはまれば、それが最上のマリアージュであることも。
今回は、定番ではないものの、一部の人には評判のnohaco流ペアリングを紹介します。
1.日本酒 ✕ チョコレートおつまみ
ある蔵元の方が「何にでも合う懐の深さが日本酒の素晴らしさ」と仰っていました。
確かに、日本酒はチーズやナッツ、燻製、揚げ菓子、甘味に至るまで割とそつなく合わせることができます。
ひと昔前には考えられなかった「日本酒ボンボン」「日本酒生チョコ」などもよく見られるようになりました。
しかし、お客様を観察していると日本酒のお供にチョコレートを選ぶ方はまだまだ少数派。
その少数派をまとめると、辛口の日本酒にはビターな「ココアブラックチョコ」が合うようです。
甘口の日本酒と「ティラミスチョコ」をバレンタインの贈り物に選んだ女性もいらっしゃいました。それに合わせてお勧めした「屋久島たんかんピールチョコ」も、後日「柑橘の香りと日本酒のペアリングが好評だった」と教えてくれました。
2.ビール ✕ 黒糖そら豆
ビールのあてにそら豆は定番ですが、「黒糖そら豆」はどうでしょう。
黒糖から連想される甘さは店頭でおすすめしてもあまり良い顔はされません。
ところが、最近はチョコレートフレーバーのビールがあったり、和菓子とビールのペアリングが提唱されたりしています。ビールのアテとしてドライフルーツなどの甘みの強いものを揃えているお洒落なビアバーもあるんです。
このように甘味とビールは決して合わないという事はありません。
また「黒糖そら豆」は、黒糖の甘さが控えめで、そら豆の香ばしさが生かされています。黒糖には料理の隠し味に使われるように、精製された砂糖には無い旨味のような味わいがあります。
この辺りがこの嗜好を持つ方には美味しく感じられ、ペアリングを成立させているのではないでしょうか。
3.白ワイン ✕ 揚げたて剣先
ワインのペアリングの基本に色合わせの法則があります。
白ワインの薄く黄色味がかった色合いに、食材の色を重ねて連想するとカシューナッツや南国系のドライフルーツ、そして、近年特に話題に上がるペアリングが「天ぷら」です。
現に、白ワインと天ぷらの組み合わせをコースとして出すお店がどんどん増え、このペアリングは市民権を得つつあります。
nohacoの「揚げたて剣先」は、水揚げ高が激減しているイカ類の中でも特に高級な剣先イカの胴部分のみを使用した天ぷらのようなおつまみです。
流行りに乗って、気軽に未体験のペアリングに挑戦してみてはいかがでしょうか。
軽く温めた揚げたて剣先に少しだけレモンを振っていただくのもおすすめですよ。
4.赤ワイン ✕ スパイシーチーズカレースナック
接客をしていると、ワインを嗜む方は食へのこだわりが強いという印象があります。
食品に関する知識も豊富で、ご自分で料理をされる方も多く、スパイスと赤ワインは相性が良い事をご存じの方もいらっしゃいました。
カレーの隠し味に赤ワインを入れることからもわかるように、スパイスと赤ワインは好相性。ここで言うスパイスは、唐辛子の様な辛味よりもシナモン、クミン、ナツメグ等々、辛さ以外の風味や香りがあるもの。
ここでnohacoの「スパイシーチーズカレースナック」をお勧めすれば大体「せんべいか…」となるでしょう。
このペアリングをわざわざ選ぶ方は少ないのでしょうが、「スパイシーチーズカレースナック」はスパイスが効いた本格カレーの再現度が高く、そこにチーズや隠し味の鰹だしの旨味も加わる逸品。
定番のビールを選びがちですが、ぜひ赤ワインもご自分の舌に合うか試してほしいペアリングです。
5.ウイスキー ✕ 市松焼うに
今回ご紹介する中で最もニッチで難解な組み合わせかもしれません。
このペアリングを好む方は少数ですが、確かにいらっしゃいます。
とりわけウィスキーの聖地アイラ島で生産される「アイラウィスキー」とのペアリングがおすすめで、ハイボールだと尚良し。
アイラウィスキーは海藻などが堆積した海泥で原料の麦を燻し、沿岸部に立ち並ぶ蒸留所が潮風を浴びながら熟成がすすむため、独特の煙った風味と海藻のニュアンスを持っています。
そのあたりが海のミネラル分と磯の香り、独特の甘味を持つ「市松焼うに」と合うのかもしれません。
理屈はそれっぽく、現に好む方もいらっしゃいますが、好みがはっきりと分かれるペアリングのため、滅多におすすめすることはありません。もしご興味あればぜひ挑戦してみてください。
お酒とおつまみの合わせ方にタブーはない
5つのマイナーなペアリングは、いかがでしたでしょうか。
お酒とおつまみのペアリングに、タブーはありません。「楽しい気分になれることが一番だから、好きなように飲めば良い」ということです。
たまには定番を外し、先入観を捨て、新しい味を求めて冒険してみてはいかがでしょうか。
当サービスを否定しかねない結論ですが、同時に人の好みはそれぞれ異なり、「絶対的な正解はない」ということ。
“お客様だけの正解”を見つけるために、伴走することこそが私共の役割です。
ぜひお客様からのお好みを「おつまみ評価」で教えてください。一緒にnohacoのAIをさらに育てていきましょう!
バイヤーが厳選したおつまみが届く「ご褒美おつまみ定期便 nohaco」
バイヤー日記で紹介したおつまみのほか、全国から厳選した350種類のおつまみの中からあなたにぴったりの商品をお届けします。「ご褒美おつまみ定期便 nohaco」をもっと知りたい方はこちら。