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美食の国である日本。特に古くからおつまみへの情熱は相当なものだったそうで、食材のおいしさを長く保つため、より美味しく味わうために食感までにこだわって、多くの試行錯誤がされてきました。
今回は、おつまみ専門店 平光商店の大野さんより、創意工夫されたおつまみについて教えていただきました。
▼おつまみ専門店 平光商店とは?
「ご褒美おつまみサブスクnohaco」の監修店。1918年に手焼き煎餅の店として創業。戦後、岐阜市柳ヶ瀬商店街を中心とした花柳界に高級米菓を卸し始めた事をきっかけに、現在のおつまみ専門店へと繋がりました。その名残からあられや海苔巻き、おせんべいといった伝統的な米菓から進化系おつまみまで数多く扱っています。
▶ 平光商店の目利きについて詳しく知る
美味しさを長く保つための乾燥技術
美味しさを長く保つ方法の一つとして「乾燥する」ことが多くのおつまみに活用されています。「乾燥」は、水分を取り除くことで細菌の繁殖を防ぐため、食材のおいしさを保ってくれます。今回は、乾燥技術を駆使したおつまみの一例を紹介します。
フリーズドライで長持ち実現
近年乾燥技術として一般的になったのが「フリーズドライ」です。
フリーズドライとは、水分を含んだ食品を、マイナス30 ℃程度で急速に凍結し、さらに減圧して真空状態で乾燥させる製法です。これにより、食品中の水分だけを取り除いて乾燥させることができます。
おつまみ業界では、このフリーズドライを使ってあらゆる物を加工し試行錯誤しました。
なかでも、最高のヒット作といえば納豆のフリーズドライです。
・乾納豆 醤油味
「乾納豆 醤油味」は、独自製法により納豆臭をおさえ、豆と醤油の香りを立たせることに成功したおつまみです。
サクサクとした軽い食感と、大豆の甘みに醤油のコクが染み込んだ絶妙な味がクセになります。納豆の旨味は感じるのに不思議と匂わない、まさに理想の乾納豆です。
「食卓で」「ご飯と一緒に」という納豆を、フリーズドライすることによって、お酒のおつまみとしても楽しめるようにした、まさに新しい市場を開拓したイノベーションと言えます。
冷風乾燥技術でうにを気軽に
高級食材として知られる「うに」。価格や開封後の日持ちなど、手軽さという面で難点が多いうにを手軽に食べられるように加工したのが、「市松焼うに」という珍味です。
・市松焼うに
特殊な冷風乾燥技術を使うことで、うにの風味としっとりした食感を残しつつも日持ちする珍味に仕立て上げました。
かつては常温流通が可能なうにの加工品は、瓶詰の塩うにや調味料の「うに醤(ひしお)」などに限られていたものが、この特殊な冷風乾燥技術により、うにを手軽に味わえるようになりました。
うにの価格や日持ちなどの問題をひっくるめて解決したという点で特筆に値する商品です。飲みたい時にさっと準備できる、おつまみ業界の優等生です。
食感にもこだわったワンランク上の創意工夫
おつまみの中には味はもちろん「食感」にもこだわりをもって作られたものがあります。
噛みごたえと口溶けの両立を目指した昆布
・磯の木昆布
磯の木昆布は、極薄にスライスした昆布を味付け後、再び重ねることで厚みを作っています。
噛んでいるうちに口の中でほどけていき、口当たり良く溶けていきます。
重ねずとも適当な厚さにした段階でも売り出せるのを、そこからもうひと手間かけて重ねて「噛みごたえ」と「口溶け」の両立を目指したそのこだわりに脱帽です。
そんな手間ひまのかけどころが、見た目はどこにでもありそうでも食べると“一味違う”技術の差になって現れます。
パリッとした食感を追求!職人技のキャンディコート
微かな力でパリッと割れる絶妙な薄さを実現するために、職人が丁寧な手作業でキャンディーコートを仕上げているのが、「キャンディコートアーモンド」です。
・キャンディコートアーモンド
味付けや艶出し、コーティングの技術は自動化されるほど行き渡っていると言えますが、噛んだときの「パリッ」とした食感は手作業だからこそ生み出せるものだそうで、パティシエ監修のもとで職人が丁寧な手作業で仕上げています。
繊細な飴の食感が、香ばしいアーモンドの上品な味を引き立てます。
自動にできる部分を、あえて手仕事にすることで他製品と差別化し、機械ではつくれない食感を追求した一品です。
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美味しさを長く保つために考え抜かれた日本のおつまみには、先人たちの創意工夫や職人の思いがおつまみにつまっていることを感じていただけたでしょうか。
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