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近年、Z世代を中心に盛り上がりをみせている「レトロブーム」。
インスタントカメラで撮った風の加工やInstagramでレトロ喫茶店が話題になったりと昭和感あふれるノスタルジックな雰囲気を「エモい」と感じ、今注目を集めています。
今回はおつまみ専門店 平光商店の大野さんに「レトロでエモいおつまみ」について教えていただきました。
▼おつまみ専門店 平光商店とは?
「ご褒美おつまみサブスクnohaco」の監修店。1918年に手焼き煎餅の店として創業。戦後、岐阜市柳ヶ瀬商店街を中心とした花柳界に高級米菓を卸し始めた事をきっかけに、現在のおつまみ専門店へと繋がりました。その名残からあられや海苔巻き、おせんべいといった伝統的な米菓から進化系おつまみまで数多く扱っています。
▶ 平光商店の目利きについて詳しく知る
ハート物語
昭和の雰囲気が漂うパッケージの「ハート物語」は昭和の時代にスナックでよく愛用されていたおつまみ。
スナックのママがお酒のグラスに添えてお客に提供し、疑似恋愛を楽しむ大人の空間を演出するこのネーミングも当時ウケたようです。
バブル絶頂期を経て、長い不況の時代に入っても長く店を切り盛りするママからは今も注文が入る、往年の名商品です。
現在では昔を懐かしむスナックのヘビーユーザーが雰囲気だけでもと家飲み用に購入したり、洋酒と相性が良いだけでなく、紅茶やコーヒーにも大変よく合うのでティータイムのお茶請けに、お子様のおやつにと、活躍の場を広げています。
チョコウィッチ
香ばしく軽い食感の特製ウェハースにカカオの香り豊かなチョコレートをサンドした、いわゆるチョコウェハースですが、当時チョコウェハースを食べた事がない方にどう伝えようかと思案した結果、サンドウイッチ+チョコで「チョコウィッチ」と命名されたようです。
パッケージデザインは昭和の頃から変わりなく、上品なメタリックパープルのパッケージはとにかく派手さを好むバブル時代のスナックに好まれた商品とは一線を画した大人の上品さを演出したい店主たちから重宝されていました。パッケージにある「欧風珍味」という聞きなれない単語がなんとも言えない昭和感を醸し出しています。
残念ながら今となっては、この商品を卸していた柳ヶ瀬のスナックは全て閉店してしまいましたが、長くお店で愛用されている間に一般のお客様にも浸透し、今でも小売の世界で定番商品となっています。
若い頃に通った店で出てきたあれをと懐かしんで購入される方やレトロなデザインに惹かれて購入し、美味しさで常連になる方まで、きっとこれからも長く愛される名品だろうと思います。
炭焼珈琲ゼリー
ゼリーは見た目の涼やかさや鮮やかさ、日持ちの良さからスナックやバーなどのチャームによく使用されます。特に当時は鮮やかさは薄暗い店内のテーブルに彩りをもたらすためにも派手さが重要視されがちでした。
しかし、この「炭焼珈琲ゼリー」は包装も、中身も真っ黒。それでも味の良さで、こだわりのあるマスターやママから支持され、幾多のゼリー系商品が出ては消えする中、超ロングセラー商品となっています。
その美味しさが評判になり、遠方からこれだけを買いに来たとまとめ買いされることが多く、欠品しないように務めなくてはいけないほどです。特に40代〜60代の女性の支持が多く、コンビニやスーパーで買えるコーヒーゼリーとはひと味違う、味のわかる大人の舌に堪えるスイーツ系おつまみです。
たらば風味 梅の花
当店が店を構える柳ヶ瀬の周りには昔から小さな裏路地がいくつもあり、そこには定番のスナックとはちょっと違う個性を放つお店が数多く軒を連ねていました。バブル景気の真っただ中ではゴージャスな雰囲気のお店が持て囃された時代もありましたが、こういった裏路地でひっそりと営業するママの故郷をモチーフにした、和風のお店は根強い人気がありました。
飲むお酒も日本酒や焼酎など和酒が多く、梅とカニ肉を練り込んだ蒲鉾というマッチしない訳がない組合せで「たらば風味 梅の花」は大変な人気商品となりました。
路地裏の店舗もママの高齢化やコロナ禍ですっかり姿を消してしまいましたが、そこで愛された「たらば風味 梅の花」は今も健在。独特な噛みごたえでサキイカと勘違いする方も多く、珍味業界広しといえど類似品がそうそう見つからない珍品と言えます。
昔を懐かしむご高齢の方から、新規の若年層までふとした時にまた食べたくなる酸っぱ美味しい和風おつまみです。
ティラミスチョコ
1980年代後半に「イタ飯ブーム」が到来し、イタリア料理が定着。1990年頃イタリアのデザート「ティラミス」が大ヒットしました。そこから着想を得て開発されたのがこの「ティラミスチョコ」です。
斬新な製法、流行を押さえたお洒落さ、そして何よりその美味しさは当時のおつまみ業界において革命的な商品と言えるでしょう。全国菓子博覧会で名誉総裁賞を受賞するなどその実力は誰もが認めるところとなりました。
メーカーが大阪だったこともあり、最初は大阪市中央区、いわゆる大阪ミナミと呼ばれるエリアの夜の街、スナックやバーから火が付いたようです。まさに夜の街から飛び出した大ヒット商品。大阪から全国へ珍味商たちが売りに売り、爆発的に広がり今に至ります。
しかし、このティラミスチョコは大ヒットが故に多くの類似品が出回ることとなります。よく見るとほんの少しデザインが違っていたり、メーカーが違っていたりと、その類似品も市場競争で淘汰され、今では開発側、メーカー側の2社だけとなっています。
「開発者とメーカーどちらに権利があるのか」というその構図は「青色発光ダイオード事件」の事例と重なり複雑な問題となっているようです。大人気が故の難しい問題ですね。
ちなみにnohacoではどちらも本物としながらも僅差で味で勝ると判断した方を採用しています。
夜の街から飛び出した往年の大ヒットチョコレートをおつまみにこんなうんちくを披露してみてはいかがでしょうか。
約350種類のおつまみから届く「ご褒美おつまみ定期便」
以上、「古き良きスナックで愛されたレトロでエモいおつまみ特集」を紹介しました。
どれも昭和感あふれるエモいパッケージや派手さは無いが堅実な通好みの味わいが特徴のおつまみでしたね。
今回ご紹介したおつまみは、「ご褒美おつまみ定期便 nohaco」で提供する350種類以上のおつまみから選定しました。
nohacoではビールやワイン、ウイスキー、日本酒などお酒に合うおつまみを多く取り揃えています。
「自分に合うおつまみが知りたい!」という人は、nohacoの無料おつまみ診断でチェックしてみてください。